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会社設立の社会保険早わかり

社長1人・役員報酬ゼロ・在職中、ケース別に加入と保険料を確かめる

会社設立 社会保険 いつまで

会社設立の社会保険はいつまでに手続きする?届出と納付の期限を一覧で確かめる

確認日 2026年10月23日10分で読めますこのカテゴリーの記事 1本『会社設立の社会保険早わかり』編集部

あなたの条件がこれなら 社長1人従業員あり届出が心配
会社設立の社会保険はいつまでに手続きする?届出と納付の期限を一覧で確かめる
この記事の目次(8項目)
  1. 「いつまで」は3つの時計がある:届出、納付、遡れる限度
  2. 5日以内の数え方:何を「事実発生」と見るか
  3. 5日以外の期限:10日・14日・20日と、毎年7月10日
  4. 5日を過ぎた・遅れたとき:変わらないこと、変わること
  5. 遡って加入するとき:2年という数字の意味と、まとめて払う保険料
  6. 保険料の納付期限:翌月末日、督促状、延滞金、猶予の相談
  7. 期限を落とさない逆算:設立前から決めておく順番
  8. まとめ:いつまでは「届出・納付・遡る」の3つに分けて数える

この記事を読んでほしい人

この記事は、会社設立の社会保険について「いつまでに何をすればいいのか」を一度に見渡したい方に向けた期限の地図です。届出を済ませたかどうか自信がない方、従業員を雇う予定があって期限が増えそうな方、すでに期限を過ぎたかもしれないと感じている方が、自分の位置を確かめられるように書いています。

「いつまで」は3つの時計がある:届出、納付、遡れる限度

届出・納付・遡る期間は別の時計。同じ「いつまで」でも、数え始める日と終わる日が違う。

設立したあとの社会保険について、検索窓に「いつまで」と打ち込む人は、実は別々の疑問を抱えています。届出をいつまでに出すのか、保険料をいつまでに納めるのか、もし遅れたらいつまで遡るのか。この3つは、数え始める日も終わる日も別の時計で動いています。ここでの「社会保険」は健康保険と厚生年金保険のことで、40歳から64歳は介護保険が加わります。会社設立の準備中でも、設立後でも使える整理です。

3つの時計(日本年金機構・e-Gov法令検索をもとに作成。2026年10月23日確認)
時計 何の期限か 数え始める日 原文の手がかり
届出の時計 新規適用届・資格取得届を出すまで 事実が生じた日 日本年金機構「事実発生から5日以内」
納付の時計 保険料を納めるまで 保険料の対象月 納付対象月の翌月末日
遡りの時計 未納の保険料を徴収できる限度 保険料を行使できる時から 厚生年金保険法第92条・健康保険法第193条:2年

この記事では、時計ごとに順に見ていきます。届出が遅れたときの影響、遡るときの考え方、納付が遅れたときの延滞金が、それぞれ別の論点だと分かってくるはずです。加入するかどうかの条件は加入のカテゴリー、加入日がいつからになるかはいつからのカテゴリーで扱っているので、ここでは「期限」だけに絞ります。

ここがポイント

「5日を過ぎた」と「保険料の納付が遅れた」は、条文の上でも別の話です。まず自分がどの時計の話をしているのかを決めると、調べるページがはっきりします。

新規適用の手続き|日本年金機構日本年金機構/確認日 2026年10月23日

5日以内の数え方:何を「事実発生」と見るか

5日の起点は、届出ごとに違う。新規適用届・資格取得届・賞与支払届は、起点になる出来事が別々。

日本年金機構の新規適用の案内には、提出時期として「事実発生から5日以内」と書かれています。新規適用届は、事業所が健康保険・厚生年金保険に加入すべき要件を満たした場合に事業主が出すもので、被保険者資格取得届も事実発生から5日以内です。ここでいう事実発生は、届出ごとに別の出来事を指します。

5日以内の起点(日本年金機構の各手続きページをもとに作成。2026年10月23日確認)
届出 5日の起点になる事実 つまずきやすいところ
新規適用届 事業所が加入すべき要件を満たした日 設立登記の日と、報酬を受ける人が生じた日がずれることがある
被保険者資格取得届 社長・従業員が使用される関係になった日 入社日(勤務の開始日)と契約書の日付が別のことがある
被扶養者の認定 被保険者が家族を扶養に入れる事実が生じた日 扶養に入る家族の収入や同居の有無を確認してから
賞与支払届 賞与を支給した日 支給のない月は賞与不支給報告書に替える

具体例で考えます。43歳のHさんは、6月3日に会社設立の登記を済ませましたが、役員報酬は「7月分から」と決めました。この場合、事実発生を6月3日と見るのか、報酬が始まる7月1日と見るのかで、5日の終わりが変わります。解説サイトでも見解が分かれていて、日本年金機構が公開している範囲では、設立日と報酬の開始日がずれるケースの数え方を断定した文は確認できませんでした。決めた内容を議事録で示しながら、管轄の年金事務所に確かめるのが安全です。

もう1つ、数え方の細部があります。初日を含めるのか、土日や祝日をどう扱うのかについては、日本年金機構の新規適用のページに説明が見当たりませんでした。ここでも推測で書くことは避け、期限ぎりぎりの日に出す前提で動かず、余裕を持って提出する計画を立てておくと確実です。

就職したとき(健康保険・厚生年金保険の資格取得)の手続き|日本年金機構日本年金機構/確認日 2026年10月23日

5日以外の期限:10日・14日・20日と、毎年7月10日

5日だけではない、ほかの期限。従業員を雇う、国保を抜ける、任意継続を申し出る場面の期限をまとめる。

設立後の社会保険では、5日以内のほかにも、場面によって別の期限が動きます。会社設立をしたばかりの社長1人の会社でも、国民健康保険を抜ける手続きや、前の勤め先の任意継続を使う場面で期限が出てきます。原文で確かめられたものを、場面ごとに並べておきます。

5日以外の期限(2026年10月23日確認。任意継続の20日目が土日・祝日なら翌営業日)
場面 期限 誰が出すか 確かめた出典
二以上の事業所に勤務する(役員を兼ねるなど) 事実発生から10日以内 被保険者本人 日本年金機構「二以上事業所勤務」
従業員を雇う(労災・雇用の保険関係の成立) 保険関係成立の日から10日以内 事業主 厚生労働省の労働保険Q&A
会社の社会保険に入ったときの国保の脱退 14日以内 世帯主など 世田谷区の案内
退職した人が国民年金の第1号になる 退職日の翌日から14日以内 本人 日本年金機構「国民年金の加入」
任意継続被保険者の申出 資格喪失日から20日以内 本人 協会けんぽの任意継続Q&A
算定基礎届 毎年7月10日まで 事業主 日本年金機構「算定基礎届」
社会保険まわりの期限一覧
社会保険まわりの期限一覧

労働保険は社会保険とは別の制度(労災保険と雇用保険)ですが、従業員を雇うと同じ時期に期限が重なります。10日以内という数字は、厚生労働省のQ&Aで保険関係成立の日からと確かめられました。社会保険との違いは労働保険のカテゴリーで整理しています。

国保の脱退も見落とされがちです。会社の社会保険に加入しても、国民健康保険の脱退は自動では行われません。世田谷区の案内では、職場の健康保険に加入したときは14日以内の届出が求められています。届出が遅れると、国保料の請求が続くことがあります。

複数の事業所に雇用されるようになったときの手続き|日本年金機構日本年金機構/確認日 2026年10月23日

5日を過ぎた・遅れたとき:変わらないこと、変わること

遅れても加入日は動かない。変わるのは、気づいたあとの手続きと、まとめて納める保険料。

期限を過ぎてしまったと気づいたとき、いちばん大切なのは慌てて隠さないことです。5日を過ぎたあとに何が変わるのかを、先に4つの問いで整理しておきます。詳しい説明は子記事に任せ、ここでは骨組みだけを置きます。

Q. 加入日は届出の日にずれる?
ずれません。健康保険法第39条は、資格の取得は保険者等の確認によって効力を生ずるとし、その確認は届出のほか職権でも行うと定めています。確認されるのは「いつから被保険者だったか」という事実なので、遅れた分は本来の加入日にさかのぼって手続きされます。
Q. 保険料は届出の月からになる?
加入した月の分から発生します。届出が遅れると、複数月の保険料をまとめて納める場面が生じるのが実際の影響です。
Q. 延滞金は届出が遅れた時点でかかる?
届出の遅れそのものにはかかりません。延滞金は、督促状に指定された期限までに納付しなかった場合の定めです。
Q. 罰則はある?
条文には、事業主が「正当な理由がなくて」届出をしない場合の罰則があります。5日を1日でも過ぎたら直ちに科されるという書き方ではありません。

このうち、保険料の月数と延滞金の関係、国民健康保険との重なりの整理は、届出が5日過ぎたときに変わること・変わらないことで扱っています。数日の遅れと数か月の遅れで事情が違うことは、遅れた期間別の早見のほうが向いています。会社設立から何か月たったかで事情が違います。

会社設立の直後に限らず、最低限押さえたいのは、気づいた時点で動くことです。日本年金機構の取り組みの説明は、加入の勧奨から重点的な加入指導、立入検査、職員の認定による手続きへと段階を踏むことを示しています。自分から届けるほうが、整理すべき事実も少なくて済みます。

健康保険法 第39条(資格の得喪の確認)|e-Gov法令検索e-Gov法令検索(デジタル庁)/確認日 2026年10月23日

遡って加入するとき:2年という数字の意味と、まとめて払う保険料

2年は徴収できる限度、届出の期限ではない。時効の条文と、遡ったときの本人負担分の考え方を分けて読む。

「社会保険は2年まで遡る」という説明をよく目にします。この2年の根拠は、厚生年金保険法第92条と健康保険法第193条にあります。保険料を徴収する権利は、行使できる時から2年を経過すると時効によって消滅する、という内容です。つまり2年は、届出の期限ではなく、保険料の請求権が消える限度の話です。

同じ193条の第2項には、保険料の納入の告知や督促が時効の更新の効力を持つ、とも書かれています。時効の数え方は、告知や督促の有無で変わる場合があるため、「何か月前まで遡るのか」は個別の事情で変わります。目安の数字だけで安心せず、年金事務所に事実を伝えて確認することが前提です。

遡ったときの保険料のイメージをつかむために、例を置きます。38歳のKさんは、月41万円の役員報酬を払う会社を設立したものの、届出を4か月分忘れていました。前提は、令和8年度・東京都・協会けんぽ・38歳(介護保険の対象外)・標準報酬月額41万円です。1か月の本人負担は、健康保険料20,192.5円、子ども・子育て支援金471.5円、厚生年金保険料37,515円で、合わせて58,179円。4か月分では232,716円、会社負担も同額で、合計約46.5万円になります。

4か月分を遡ったときの保険料(Kさん)
4か月分を遡ったときの保険料(Kさん)

ここで条文を読み直すと、事業主が報酬から控除できるのは「前月」の保険料と書かれています(健康保険法第167条)。数か月分の本人負担をまとめて給与から差し引けるとは書かれていないので、遡った分の本人負担の扱いは、必ず年金事務所で確かめる必要があります。

遡って加入する場合は、国民健康保険や国民年金で払っていた分の精算も出てきます。国保で受診していた場合は、国保が負担した医療費の返還を求められることがあり、加入していた健康保険に請求する形になります。この請求には、受診した日の翌日から2年という時効があるので、気づいた時点で動くことが大切です。

厚生年金保険法 第92条(時効)|e-Gov法令検索e-Gov法令検索(デジタル庁)/確認日 2026年10月23日

保険料の納付期限:翌月末日、督促状、延滞金、猶予の相談

納付が遅れて初めて延滞金の対象になる。翌月末日、督促状の指定期限、そして延滞金の割合を順に確かめる。

ここからは、納付の時計です。日本年金機構によると、保険料の納付期限は納付対象月の翌月末日です。たとえば4月分は5月末日になり、末日が休日にあたる場合は翌日以降の最初の営業日が期限になります。納付期限までに納めていないと、後日、年金事務所から指定期限を設けた督促状が届きます。

納付が遅れたときの流れ
納付が遅れたときの流れ

延滞金の割合は、厚生年金保険法第87条の条文上は年14.6%で、納期限の翌日から3か月を経過する日までは年7.3%です。日本年金機構の説明では、実際には3か月までは年7.3%と「特例基準割合+1%」のいずれか低い割合、それ以降は年14.6%と「特例基準割合+7.3%」のいずれか低い割合が使われます。年によって実際の割合が変わるため、具体的な額は督促状や年金事務所で確かめてください。

法人にした直後は、資金繰りが落ち着かない時期でもあります。日本年金機構は、一時に納付することが困難な場合に使える猶予の制度(換価の猶予・納付の猶予)を案内しています。条件や手続きは公式ページで確認できるので、期限を過ぎそうだと感じた時点で、滞納する前に相談するほうが選択肢は広がります。

初回の保険料がいつ・いくら発生するかは、初回の社会保険料はいつ・いくら払うかと支払いのカテゴリーに続きます。この記事では、納付が遅れたときだけ延滞金の対象になる、という整理を覚えておいてください。

納付期限|日本年金機構日本年金機構/確認日 2026年10月23日

期限を落とさない逆算:設立前から決めておく順番

設立前に決めておくと、5日が楽になる。報酬の開始日、管轄の窓口、前の保険の整理を先に決める。

期限を知ったうえで、いちばん効くのは会社設立の前に日付を決めておくことです。5日以内という短い期限は、会社設立をしてから考えるには慌ただしすぎます。社長1人の会社の場合、決めておくと後が楽になる項目を挙げます。

設立前に決めておきたい日付と書類
設立前に決めておきたい日付と書類

従業員を雇う予定のある会社は、さらに入社日と期限をそろえておきます。たとえば9月8日に最初の従業員Iさんが入社する予定なら、資格取得届は事実発生から5日以内、労働保険の保険関係成立届は成立の日から10日以内と、期限が同じ時期に重なります。入社日が決まった時点で、カレンダーに両方の期限を書き込んでおくと見落としません。

賞与を払う会社なら、賞与を支給した日から5日以内の賞与支払届も加わります。毎年7月10日までの算定基礎届も含め、会社が大きくなるほど期限の数は増えていきます。そのたびに期限を調べ直す手間を省くには、年間の予定表をつくっておくのがいちばん確かな方法です。

会社設立の手続き全体で余裕がないときほど、自分で動くか、社会保険労務士に頼むかは、期限の数と自分の余裕で決めるものです。社労士に頼む場合の費用の考え方は自分で手続きする場合と社労士に頼む場合で扱っています。当サイトは書類の作成や提出の代行は行いません。

定時決定(算定基礎届)|日本年金機構日本年金機構/確認日 2026年10月23日

まとめ:いつまでは「届出・納付・遡る」の3つに分けて数える

3つの時計を別々に見る。5日・翌月末日・2年を混ぜないことが、慌てない近道。

社会保険の「いつまで」は、届出の5日、納付の翌月末日、遡る限度の2年という3つの時計に分けて考えると整理できます。届出が遅れても加入日は本来の日から動かず、延滞金は納付の遅れにかかり、2年は保険料の請求権の時効の話です。そのほかに、10日・14日・20日・毎年7月10日の期限が場面ごとにあります。

期限の要点(2026年10月23日確認)
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届出はいつまで 事実発生から5日以内(二以上事業所は10日以内) このページの第2章・第3章
遅れたら加入日は? 本来の日から動かない 遅れたときの子記事
保険料はいつまで 対象月の翌月末日 支払いのカテゴリー
遡るのはいつまで 請求権は2年で時効。告知・督促で更新 このページの第5章

いつからの数え方は会社設立の社会保険はいつからに、入らないままだとどうなるかは会社設立の社会保険に入らないときに、それぞれ分けてあります。期限の話を読んで不安になった方も、自分がどの時計の話をしているのか分かれば、次に確かめる先が見えてくるはずです。

延滞金について|日本年金機構日本年金機構/確認日 2026年10月23日

最後に、読んでくださったあなたへ

期限は数字が小さいほど、人を焦らせます。5日、10日、14日と並べて見ると、会社設立のあとにやることの多さを実感した方もいるでしょう。それでも、期限の起点と終点は、場面ごとに決まっています。この記事の表を印刷して自分の予定表に写し、日付が分からない箇所に印をつけてみてください。印がついたところを持って年金事務所に尋ねれば、焦りの大半は片づきます。

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